横浜サポーターが川崎戦をダービーと呼ばない4つの理由 マリーシア感情的サポ論


以前に「両クラブサポーターの意識から見える等々力問題」でご紹介したように横浜サポーターの75%は「神奈川ダービー」の存在を否定している。横浜の生え抜き選手・栗原勇蔵は2011年エルゴラッソのインタビューで、このように語っている。

「そもそもフロンターレのことをライバルだとは思っていない。F・マリノスとフロンターレではサッカーの歴史が違うから。相手がヴェルディとかなら、それも分かるけど。」

なぜだろう。ダービーマッチとは何か?まず「神奈川ダービー」の起源を明らかにすることから始めよう。

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「2003年J2神奈川3チーム(横浜FC・川崎フロンターレ・湘南ベルマーレ)で神奈川県のサッカーを盛り上げようと開催してきました神奈川ダービー」

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サポーター歴の浅い方には信じがたい話だろうが、これが「神奈川ダービー」の起源だ。観客数の伸びない神奈川県内のJ2クラブが合同で盛り上げ策として実施したのが「神奈川ダービー」というキャンペーン。2003年のチャンピオンの座を川崎が獲得している。

 

横浜サポーターが川崎戦をダービーと呼ばない理由

(1)J2の盛り上げ策に加わる必要はないと考えている。

上記のように、元々はJ2の盛り上げ策を3クラブが実施していたのが「神奈川ダービー」。J2降格経験のない横浜が、ここに加わる必要性を感じていないのだ。

(2)川崎側がダービーを大切にしていない。

ダービーマッチは、とても重要な試合だ。

「ダービーマッチの語源は、かつてイングランド中部のダービーという町で行われたフットボールからきている。ダービーでは、教会の管轄で町を二分し、分けられた市民同士で町中を駆け巡るフットボールゲームが行われていた。その闘争心や試合の激しさから、同地区のライバル同士が対戦する試合をダービーマッチと呼ぶようになった。」スポーツ辞典

ところが、一方の当事者の川崎側がダービーマッチを大切に扱っていない。湘南戦、横浜FC戦に加えて2014年7月にはY.S.C.C.横浜との天皇杯2回戦での対戦も「神奈川ダービー」と表現してる。さらに、実は川崎にとっての最も重要なダービーマッチはJFL時代から苦楽を共にしてきた東京との多摩川クラシコなのだ。多摩川クラシコよりも下のランクで、このような安売りをされる「神奈川ダービー」をダービーマッチとして、横浜サポーターは認めがたい。

(3)神奈川県内の勢力争いは行なわれていない。

横浜市と川崎市は隣接するが、両者に争いごとが発生することは稀だ。歴史的に見ても地理的に見ても、現代に生きる人々に引き継がれている因縁は見当たらない。せいぜい、大洋ホエールズが川崎から横浜へ移転したことくらいだろう。また、両市とも政令指定都市であり人口も十分にあり、両クラブの観客動員のために、限られた人口を奪い合うことにもなっていない。あえて争い合う理由が見当たらないのだ。

(4)川崎を尊敬できない。

先の多摩川クラシコの例の通り、ダービーマッチの歴史は敵を認め合って育てられていく。現在、横浜にはダービーマッチと呼べる試合は無いが、かつては2つのダービーマッチがあった。一つはクラシコ。読売ヴェルディとの一戦だ。日本サッカー界を牽引し、常に優勝を争い、サッカーのプレー環境改善の先駆者としてライバル関係にあった両クラブの対戦だ。いわゆる「ナショナルダービー」という国を代表する重要な一戦となっていた。もう一つは横浜フリューゲルスとの横浜ダービー。共にJリーグ創世記に、日本サッカーを盛り上げるべく努力してきたクラブの対戦だった。残念ながら、川崎との間に生じるのはトラブルばかりで、今のところ尊敬する関係が生まれていない。

 

以上の4つの理由から横浜サポーターは川崎戦をダービーと呼んでいない。これは2014年現在の話だ。もしかすると100年後には、伝統のダービーマッチとなっているかもしれない。

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