勝てないホームゲーム マリーシア感情的サポ論

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ホームゲームでの勝率が極端に低い。また今シーズンは21,000人以上の観客が入ると勝てない。これはジンクスではない。強いクラブとの対戦では勝てないのだ・・・と思ったら25,000人以上の観客を集めた名古屋戦でも勝てなかった。これでは観客動員は上向かない。サポーターの新しい仲間を増やすことも、なかなか難しい環境にある。

内容か?結果か?などという使い古されたフレーズを検証するつもりはない。重要なのは「エキサイティングな体験を期待させることができるかどうか」だろう。名古屋戦は下位との対戦。名古屋には魅力的な有名選手がいるわけではない(強いて言えばロンドン五輪で活躍した永井くらい)。それでも25,000人を以上の観客を集めた。おそらく、1節から4節で14得点。そして首位。浅野のラストゲームで注目された広島戦での劇的な展開がエキサイティングな体験を期待させたのだろう。ところが、磐田戦、名古屋戦と丁重な(いや低調な)試合内容で連続引き分け。首位からも陥落した。今後の前売り券の発売状況に悪影響を与えかねない。

8月1日に横浜FCの試合を観戦しに行った。いわゆる招待券だ(といってもクラブが招待券をばら撒いているのではなく、スポンサー企業がチケットに相当する費用を負担している)。注目を集めたのは昇格のために監督交代をしたばかりの千葉。しかし、ピッチ上で躍動したのは横浜FC。見事に逆転勝ちをした。

決して技術レベルの高い試合ではない。しかし、勝ちたいという強い想いがピッチ上から伝わってきたのは、サッカー専用スタジアムの三ツ沢が会場だったからではなかろう。荒っぽいファールも多かったが、ほとんど休むことなくチャレンジし続けた選手たち。そののプレーに、多くの観客は心を打たれたはずだ。観客数は約7,000人。その半数は黄色いシャツを着ていた千葉のサポーターだったが、招待券でスタンドに足を運んだ観客も声援を贈り、スタンドの声援は五分五分に近かった。きっと、招待券で来場した観客の中で何割かは、再来場をするだろう。

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すべてのホームゲームで勝てるわけではない。しかし、勝てなかった試合後でも次の試合での「エキサイティングな体験を期待させること」までは選手たちにお願いをしたい。それは試合前だけではない、試合後も同様だ。「次の試合では、ここに足を運べばエキサイティングな体験をできるかもしれない」と感じさせる試合後であってほしい。それは、表層的な場内アナウンスで出来ることではない。選手たち次第だ。そして、サポーターは謝罪を求めているわけではない。勝てなかった試合終了後に、選手たちがスタンドの前に足を運び行うべきことは、謝罪ではない。

「試合終了のホイッスルは、次の試合への準備の合図である」。クラマーさんの言葉だ。