Jリーグ2階の目線2016 横浜1-1浦和


選手の移籍や契約非更新が発表されると、人さまざま、選手について色々な想いがネットに書かれ、移籍の背景の妄想が描かれる。ファンは自分自身の好む大切な物語を好きな選手に対して知らず識らずのうちに心の中で執筆している。それが一斉に世間に披露される。ここで終わる物語もあれば永遠に続く物語もある。

埼玉スタジアムにリーグ戦の終了を告げるホイッスルが響く。その後は、まだ11月の上旬だというのに、仲間との別れを惜しむ季節外れの忘年会のようだった。年間順位は二桁。散々な戦績。しかし、勝てなかったシーズンを全て忘却の彼方へ追いやり、みな、美しい思い出作りに向かう。それをメインスタンドの2階席から無言で眺める。無理もない。嫌なことは忘れたいのだ。美しい思い出を作りたいのだ。

「今日は、さっさとここを出よう。」

動画の収録もせず、足早にスタンドを後にする。

何もできなかった前半。なんとか追いついた後半。浦和とは大きな差がついた。負けなかった。でも、ここまで「勝てる気のしない浦和戦」は珍しい。勝つための速攻を取り入れて戦術の上積みを果たした浦和。停滞のままで、まるでシーズン序盤のような未完成のサッカーを披露したトリコロール。その差は、あまりに歴然としていた。

長岡に転勤し観戦機会の減った仲間が、米国西海岸で活躍する仲間が最終節の観戦に駆けつけた。彼らは、それなりに喜んでくれた。特にマルちゃんの全てを凝縮した終盤は、面白かっただろう。謎のカード、痛がり、長いリーチの間合い、妙な快速、突然のタイミングでのシュート。あとは、試合後のカードとベンチでのカードがあれば完璧だった。でも、やっぱり、こんな試合をしてはダメだ。これは名門の闘いでも古豪の闘いでもない。ただの中堅クラブの闘いではないか。

13勝12分9敗。リードしても追いつかれて引き分ける。勝てない12引き分け。

「こんなの欧州だったら八百長疑惑で調査対象だぜ。勝たなすぎる。」
「愛媛よりも引き分け数は少ないよね。」
「だって、愛媛は20引き分けだけれど試合数が多い。53試合だよ。」
「うちの場合は34試合で12引き分けだからね。」
「どっちが本物の引き分け王かチャンピオンを決めた方が良いよ。」
「引き分けチャンピオンシップだな。」
「どーせ愛媛も暇なんだからやればいいんだ。」
「引き分けチャンピオンシップも引き分けに終わるんじゃないか?」
「引き分けチャンピオンシップなんだから勝ったら負けだよ。」
「どうやって勝負をつけるんだ!?」
「ホーム&アウェイで勝負だよ。2引き分けでアウェイゴールを多く取った方がチャンピオン!」

やっとプレシーズンマッチのリーグ戦は終わり、いよいよ本番の天皇杯だ。だが、それと並行して契約更新の季節が本格的に始まる。シティ体制が固まって初めての契約更新の季節を迎えることになる。きっと、かなりの動きがあるだろう。そして、客観的に見ておかしいと思われるトリコロールの悪しき慣習は是正されていくだろう。例えば90年代から続く年功序列型の年俸。日本代表でエースの学の年俸は中澤の1/4でしかない。放置されてきた歪みは、少しばかりの痛みを伴って解消すべきだ。そして、もし可能ならば、この勝てない采配もなんとかしてほしいものだ。

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<様々な目線から捉えた試合>

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