Jリーグ2階の目線2017 横浜1-0東京

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思い出してほしい。2017年2月のことを。対戦相手は中村俊輔と学についてコメントした。扇原もウーゴも山中もいなかった。松原は守備に課題と言われていた頃だ。びっくりするような勝利だった。だが、あの頃は、実力を半信半疑だった。でも、今は違う。確実に強くなっている。実力が増していくことを実感できる。例えば、中澤のドリブルからのパスの選択。シーズン開幕当初とは全くレベルが違う。これデゲネクから盗み取った新たな技術だろう。松原、山中の守備での一対一の強さ。天野の前進力。

観戦していて気がつく前節との違いは、選手のプレーに一喜一憂し声援と拍手を贈るスタンドの一体感だ。ここにはよそ行きの人は少ない。いや、少なくなった。相手のちょっとしたミスに歓声が起き、適切な守備に大きな拍手が起きる。誰もが当事者になりトリコロールの一員を意識している。素晴らしいスタジアムだ。前節ではアウエーゾーンでしかなかった観戦スタイルが、この巨大スタジアムでは当たり前になっている。

神戸でのスコアレスドローから続く長い無得点の時間に、やっと終わりを告げたのは扇原の飛び出しから。これぞCFGメソッド。ペナルティエリアの角の内側から縦に飛び出して裏に抜け出し、逆サイドへの山なりのクロス。そこに待っていたのはウーゴ。叩きつけたヘディングシュートがワンバウンドし、ゆっくりとゴールに向かって飛んでいく。終盤までのスコアレスの試合において、勝負を決定づけるシュートは、スピードがゆっくりであるほど良い。期待に心踊る時間を経て、ゴールネットが揺れるのを確認すると喜びを爆発させる。

このチームは生きている。大きく呼吸をしながら前進し成長している、サポーターと共に。ただの堅守ではない。あの80年代から90年代にかけての勝負強いトリコロールが帰ってきた。そして珍しく勝つための采配も。モンバエルツ監督は、早い時間にウーゴを投入。仕上げは抑えの切り札・栗原勇蔵。割れんばかりの大歓声に迎え入れられた栗原を加えた最終ラインには松原、中澤、デゲネク、栗原。これはこわい。
「ここにウタカ一人で挑んで、ガスは何をしようとしたんだ?」
中島のシュートに肝を冷やしたシーンはあるが、ペナルティエリアの中に良い形で侵入を許すことはなく、高いボールを入れさせることもなかった。

かつて「月刊(月間)ノーゴール」を達成したことがあった記憶も新しいが、今月は「月間無失点」。2位への浮上。次は川崎戦。柏戦も待っている。9月はホームゲームが少ない。シビれる秋がやってくる。1位は鹿島。追いつくことができるかはわからない。でも、ここまでの歩みは間違えではなかったのだから前進あるのみだ。試合後のスタンドには笑顔が溢れた。次節は皆で乗り込もう、あの等々力へ。昨年の屈辱を晴らすため、忌まわしい迷路から、この日と同じ笑顔で帰ろう。

<試合後のコメントはこちらをご覧ください。>

<様々な目線から捉えた試合>