Jリーグ2階の目線2018 横浜1-1川崎

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試合開始から20分間で6失点してもおかしくない程のピンチを迎えた。両サイドは簡単に突破され続けた。30分をすぎると、偽サイドバックを放棄する時間が増える。オーソドックスな4バックで攻めるシーンも。2枚に前を塞がれ続けた天野は、中央でボールを前に運ぶことを断念しサイドに逃げる。

これまでの試合の積み重ねを、いっときの間は放棄する、そんな前半だった。

後半に入ると、元の戦術に戻る。互角に闘えるようになる。そして、裏切りの37番がピッチに登場しスタジアムの雰囲気が引きしまる。サポーター のモチベーションが更に上がる。試合後に「愛情の裏返し」という名言を残し、おめでたい37番の挑戦はハーフウェイラインの少し先までで終る、因縁の第二章の予感を残して。

過去に記憶にない程のフェアな闘いだった(家長がコーナーフラッグを抜いたシーンを除く)。川崎はリーグ王者としての実力を見せ付けた。だが、それが残酷なショーにならなかったのは、飯倉をはじめ、トリコロールの選手たちが慌てた姿を全く見せなかったからだろう。

とはいえ、毎試合のように前半は様子見では困る。それでは進歩のスピードは鈍る。
「良く引き分けた試合だった。」
「お互いにシュートが入らない試合だった。」

ただ、試合後の多くの川崎サポーターの表情は冴えなかった。それが両クラブの今の実力差と地位を示している。その悔しさが残る試合だった。差は広がってはいない。でも差は縮まってもいない。

<試合後のコメントはこちらをご覧ください。>

<様々な目線から捉えた試合>