なぜか扇原は荒れていた。ミスでボールを奪われ、後ろからタックルを食らわせ、ホイッスル後に新潟の選手を小突きカードをもらう。そこからゴール前を脅かされ防戦に。試合終了のホイッスルが鳴ると大きな歓声は起きず、スタンドからは安堵のため息。
「良かったー。終わったよ。」
「勝った。さあ神戸だ。」
ホッとしたというのが、皆の正直な感想だろう。

選手たちがスタンド前にやって来た。やっと大きな歓声が上がる。選手たちの労をねぎらう温かい声。

苦しい闘いの続くリーグ戦のメンバーと比較すれば、着実な進歩を試合後に感じることが多いカップ戦メンバー。山田、吉尾、遠藤がしのぎを削る。いつものような後半に守りに入って失点したくなかったからか、監督はウーゴを終盤に投入する念の入れよう。あくまでも攻めて時間を使う考えだ。なぜか最後は押し込まれたが、全体的にはJ2で2軍メンバーの新潟と個の力の差を見せた。

成長の道は半ば。遠回りの誘惑も多い。例えば、簡単に浮き玉のクロスを入れてしまったり、サイドに人数をかけ過ぎたりワイドに広がり過ぎて中央から逆襲を食らったり(それをワイドショーということにした)。しかし、この試合に残る事実はただ一つ。真実なんて探さなくて良い。

グループリーグを突破してタイトル挑戦の権利を持ち続けているということだ。

次の相手は神戸。奇しくも、似た者同士だ。同じ港町で中華街が・・・ではなく、ほぼ同じ戦術を導入してカップ戦を闘う似た者同士の対戦となった。真価が問われる・・・というよりも、両クラブの進化が問われる。

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<様々な目線から捉えた試合>