Jリーグ2階の目線TV2018 横浜1-2清水
「なんでサイドからのクロスがバイタルに流し込むグラウンダー一本槍になっちゃうんだ。」
「前節に久保が決めたからなのか。」
「成功したら、こればっかりになっちゃうってのはどうなのよ。工夫しようよ。」
「久保にパスを出せば戻してくれるのだから、ひとまず預ければ良いのに・・・。」
全体的には仕掛けの多い試合だった。ほとんどの選手は90分間を動き続けた。これまで、決まり切った予定通りの交代しかしないと言われていた監督は攻めの采配を見せた。しかし、それが裏目に出てドゥシャンが退場。最終ラインを3枚から4枚に変えるとき、すでにカードをもらっていたデゥシャンをピッチに残した。なぜならデゥシャンが、このチームの柱なのだ。普通のシチュエーションであれば、デゥシャン退場で攻撃の枚数を減らしてディフェンダーを入れるだろう。しかし、監督は動かなかった。
「これは、何が何でも得点しに行くという決断だな。」
怒涛の攻撃が始まる。一人少ないことを感じさせない。清水の選手の両サイドバックの足が攣る激戦。むしろ、こちらの方が人数が多いかのように見える。だが得点できなかった。大切な一戦を落としてしまった。試合終了のホイッスルが鳴ると、静寂の時が流れる。
負けだ。しかし、10人になった時点で、誰が何を出来るのか、土壇場で何を考えられるのかが明らかになった。闘える選手と、怯える選手に別れた。それが分かったことは小さな収穫。この経験が、残留争い大詰めの選手起用に役立つことになるかもしれない。
そして、ドゥシャンとチアゴのセンターバックコンビに畠中と喜田を加えた守備陣はスタンドを沸かせた。強い。そして、前後の動きによる対戦相手との駆け引きに迫力。ドゥシャンとチアゴは、まるで全盛期の松田と中澤のコンビのようだった。日産スタジアムに、守備の面白さが帰ってきた。
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