第10話 SNSは時空を超える

2016年に4年契約で横浜F・マリノスに加入。高額な年俸が報じられ得点源として期待されたが、リーグ戦は23試合出場で4得点。2年目からはブラジル国内クラブに期限付き移籍で放出されている。

得点できなかった一因は、得意のポジションが中村俊輔と重複したことにあるが、何よりカイケ個人の起こした問題が大きい。時差があるのにも関わらず、ブラジル国内在住と思われる多数のファンとのSNSでのコミュニケーションに熱を上げ、夜ふかしの連続。横浜F・マリノスサポーターからは「カイケ寝ろ!」の投稿が多量に投げられた。当然のこと、コンディションが上がらないと思われたが、度重なる練習遅刻が発覚。規律違反を理由として2016年9月25日から全体練習への参加禁止処分を受けた。

カイケのSNS熱は凄まじく、2016年9月25日の銀座事件は関係者に衝撃を与えた。同日に行われた川崎フロンターレ戦は激戦。横浜F・マリノスは0-2の劣勢からアディショナルタイムに2点を返して同点に。しかし、1点を失って2-3で敗れた。川崎フロンターレとの立場が逆転することを決定づけたビッグマッチだった。ところが、ベンチ外だったカイケは、その試合中に、銀座からinstagramの投稿を行ったのだ。

その後、カイケは、ワールドカップロシア大会南米予選でPKを失敗したネイマールに「PKを決めるレッスンをしてやるよ」とリプライ。ネイマールから「俺もいくつか動画を送るよ。PK以外のものをね」とリプライされ討ち死にした。

試合出場数の数十倍の投稿数でSNSに大きな足跡を残し続けるカイケは、ブラジルに帰国後も横浜F・マリノスより一部年俸負担を受け続けている。それでも所属クラブ探しは難航し、所属後も活躍することはない。時と空間を超えたすっとこどっこいの中のスーパーすっとこどっこいだ。

ホゲーッ!!
石井和裕(談)