第16話 幻のイケメン

あれは、まだJリーグに延長戦があった1996年のことだ。リーベルプレートの期待の若手という触れ込みで一人のイケメン選手が移籍してきた。まだ18歳だった。横浜F・マリノスは1995年にJリーグを初制覇し、連覇を目指していた。戦力は充実し、なかなか出場機会を得ることはできなかった。

そんなフィゲロアがチャンスを掴んだのはアウェイのジュビロ磐田戦だった。延長戦突入が濃厚のスコアレスで迎えた89分に、フィゲロアはJリーグデビューを果たした。早野宏史監督は延長戦要員として投入したのだ。だが、悲劇は起きた。その直後に、ワールドカップ得点王経験のあるジュビロ磐田のスキラッチが得点したのだ。そして試合終了。フィゲロアは何もすること無くJリーグデビューを終えた。

そして、二度と出場する機会に恵まれなかった。つまり、フィゲロアのJリーグ出場記録は1分間だけだったのだ。

アルゼンチンでは鳴かず飛ばずだったみたいで
キャリアの後半は
ベネズエラでのプレーだったんだね。
石井和裕(談)