Jリーグ2階の目線2019 横浜F・マリノス2-4FC東京

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決戦前に久保移籍という最後の恩返しを活かせず。「良い負け」か「悪い負け」か?長谷川健太の術中にはまる。

サッカーに「良い負け」と「悪い負け」があるならば、この試合への意見は分かれる。やりたいことの多くは出来た。ちょっとした違いだけで結果は全く違っていたかもしれない。だから「良い負け」だという意見も頷ける。

一方で、繰り返されてきた負け方でもある。東京はやりたいサッカーを貫き通して、東京の勝ちパターンで完璧に横浜を仕留めた。(4ではなく)3つの失点は偶然に生じたものではない。正当なフィジカルコンタクトにも倒れてしまい主審にアピールするのも何度も目にした光景。だから「悪い負け」だという意見も頷ける。

強さと弱さの両面が露呈した試合になった。作り込んだ戦術でパスを回し先制点を奪った。デザインされた攻撃による美しく力強いゴール。だが、その後は、ガスの中央だけに栓を占めるガス漏れ防止ディフェンスを突破できないままに時間が経過し、失点を重ねた。懸命にプレーしているのは、見ていればわかる。前向きに攻撃を繰り返した。だからサポーターの心を打った。でも得点できない。そんな時にどうするのか・・・。

単純だった。監督の打った手は「組み立てて組み立ててしっかりやっても得点できないのであれば(相手から見て)わけのわからない選手を入れてわけのわからないプレーで突っ込ませる」。つまり山谷の突撃だった。
そして得点は生まれた。

足りないので勇気だった。勇気に伴う推進力だった。山谷の投入後にピトリコロールは息を吹き返した。ピッチ上には沢山の不条理がある。あれだけ頑張っても、あれだけ練習や過去の得点パターンを再現してもゴールを奪えないことはある。でも、たった1人の選手の勢いに任せたプレーが試合を変えることがある。例えば、足を蹴られ一度は倒れたがプレーを切ることを要求せず、なんとか立ち上がって再びプレーに参加してパスを受けたマルコス・ジュニオールがブーイングを受けるというJリーグ26年間における最大級の不条理な謎ブーイングだって起きる。FC東京が全ての得点を速攻で奪ってきたわけではない。ブラインドから飛び出してきて見えにくかった1点目の不運・・・。それがサッカーだ。

ピッチ上で起きることを全てスタンドから理解できるわけではない。何がダメだったのか?何が手応えだったのか?選手は、監督は、前半の折り返し地点で感じ取っただろうか。少なくとも、今のチームは、スタンドから見る人が感じるよりも、遥かに高いレベルで様々な検証がされているだろう。その意味では、この完敗での折り返しも、後半への期待に繋がる。

ただ、はっきりとしておいた方が良い。この試合は完敗だ。久保がいない東京は、「久保がいない東京のスタイル」で、やりたいサッカーをやりきったのだ。

目指すゴールは一つだ
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<様々な目線から捉えた試合>