Jリーグ2階の目線2022 横浜F・マリノス0-1磐田 優勝まで勝ち点4

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今夜も敗れた。2試合連続の無得点。残留争いで生き残りを賭けるクラブとの決戦は連敗となった。気持ちで負けていたわけではないし、ボールを支配していた。消極的なボール回しというわけでもない。でも、ほんの少しだけ慎重にボールを置いたがゆえにシュートコースを消されてしまったり、ほんの小さなコントロールミスがあったがゆえに、次のパスが受けての得意の足の前に届けられなかったりして、本来の横浜F・マリノスの目指す得点機を創れてはいなかったと思う。

選手は驚くべき短時間に複数の選択肢から取捨選択し決断。次の行動に移せるようにボールをコントロールしている。ただ、その判断が遅れれば、複数の選択肢はあっという間に一つになる。その繰り返しだったと感じる。

そして、なぜか、ピッチ上では「この試合に勝てなければ優勝はできない」かのような悲壮感が漂った。失点は「ワンチャンス」からではなかった。そこに至るまでに、何度か、数的不利に陥るカウンターを受けていた。つまり、失点のリスク管理をできていない無謀な前がかりの状況になっていたのだ。その一つは、相手の持つ選択肢の中で、最もボールコントロールに難があるジャーメイン良にパスをさせるように守備者の立ち位置を移動することで思惑通りに失点を防ぐことができたが、思惑が外れていたら、あの時点で失点していたに違いない。

攻撃の面ではガンバ戦よりも有効な攻め手を作れていたように感じるが、最後に慎重になり有効なシュートを放てなかった。そして、失点のリスクを負う無謀な攻撃をしてしまったことが敗因だ。相手が上回ったのではない。自らの行為で失った勝ち点3。優勝目前にして実に「優勝慣れしていない」試合運びだった。逆にいえば、普通に試合をしていれば負けるような実力ではない、首位のチームであることは、今も変わらないのだ。

残す試合は2つ。優勝の条件は以前と同じ。勝ち点4を積み上げれば良い。追い詰められているのは川崎フロンターレだ。彼らは、引き分けも許されないギリギリの条件で戦っている。挑戦者は彼らではない。私たちが挑戦者だ。あと4つの活点を積み上げれば、ここまでの長かった挑戦は成就する。祝勝会の舞台は横浜から神戸に移った。